突然ですが、こんな経験ありませんか?
朝起きてもどこか体調が悪く、重い足取りで会社に向かい、デスクについてもやる気が起きず、適当な食事で腹を満たしたら、疲れ切って家に帰り眠る・・・・・・。
30代半ばになり、生活も少しづつではあるがそれなりに安定してきた。
そんな中、ふと思います。
いまひとつ、体調が優れない。。。
そう感じるが、特別悪いってほどでもない。
が、なんとなくだる~い感じがあるのは確か。。。
一体これはなんなのだ??
結論:あなたが感じている不調の原因は文明病である。
こんにちは!
このブログではメンタルトレーニングの記録を気ままに綴っております。
今回は鈴木裕さんの著書、「最高の体調」という本を読んだのでご紹介します。
この方、16才のころから科学論文を読みまくっている人です。
人呼んで「日本一の文献オタク」。
科学論文で得た知識を実践したり、ブログを使って私たちに良質な情報を発信してくれてます。
そんな著者が書いた本「最高の体調」。
私の体調がいまひとつだった時に偶然読みました。
体調を改善する方法が、手軽に始められるものからマニアックなものまで具体的に記載されており、かなり助けられた本のうちの一冊です。
今回はその中から個人的に印象に残った部分、試して良かった部分をご紹介。
それではスタート!
こんな人におすすめです。
・いまひとつ体調が、、、と感じているあなた
・体調不良の原因を知りたいあなた
・体調を良くする方法を知りたいあなた
体調不良の原因!?文明病とは
「文明病」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
文字面からだいたいの予想はつくかと思います。
そうです!
文明が発達したことによって引き起こされる体調不良です。
生活が豊かになったことによる陰の副産物とでもいいましょうか。
「文明病」とは、近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状を意味します。
私が思いつく身近な文明病として例をあげると
・スマホの長時間使用により首の骨に異常をきたす(ストレートネック)
・SNSの多様化などで、他人と比べる機会が増えたことによる自尊心の低下や鬱の発症
・情報過多による取捨選択、思考の疲れ
これは単なる一例ですが、このような様々な原因が相まって体調を崩してしまうのが文明病と言われるものです。
鬱病、肥満、散漫な集中力、慢性疲労、モチベーションの低下、不眠、弱い意志力など、一見バラバラのように見える問題も、根っこまで下りてみれば実は同じもの。すべては一本の線でつながっています。そして、その線の正体を暴くカギが、「文明病」という考え方なのです。
このように、文明病は体の外側だけではなく、内側に対しても不調を起こします。
では、なぜそれが起こるのでしょうか?
文明病の根本的な原因と対策
本書では文明病の根本的な原因と対策について次のように挙げられています。
その原因は「炎症」と「不安」です。
➀「炎症」
まず、文明病を引き起こすひとつめの要素が「炎症」です。
これは、ヒトの細胞レベルで起きる火事のようなもので、多くの研究により、鬱や肥満、糖尿病といった様々な不調の原因だと考えられています。
対策:
・腸を整える
・環境を利用する
・ストレスとうまく向き合う
②「不安」
さらに、もうひとつ現代人にとって重要なのが「不安」の問題です。
「不安」は古代から存在してきた感情ですが、実は現代人が抱く「不安」は、古代人や狩猟採集民が感じていたものとは全く性質が異なります。
対策:
・自分の価値観を設定
・死について考えてみる
・遊びの感覚を忘れない
このように「炎症」と「不安」という2つの原因があり、それぞれに対策があります。
なかでも今回は、個人的に取り組みやすかった「炎症」対策にスポットをあてて解説していきたいと思います。
実際に試した感想を言うと、
食事や運動をはじめとする体調(健康)に対する意識が変わり、その結果、以前よりも体調が改善されていると感じています。
もっと言うと、睡眠不足だな、運動不足だな、栄養が偏っているかもな、など体調が優れない原因が感覚的にわかるようになり、対処がしやすくなりました。
体調を良くするための炎症対策
「炎症」の対策方法としては繰り返しになりますが、以下の方法があります。
・腸を整える
・環境を利用する
・ストレスとうまく向き合う
では、順番にみていきましょう。
腸(食事)を整える
食べ物を消化する「腸」は全身の免疫をコントロールする役割があります。
俗に「第二の脳」と呼ばれるくらいとても重要な臓器で体調の改善には欠かせません。
その「腸」を整えるためにできることとして、本書では次のようなものが紹介されています。
発酵食品を食べる
言われてみれば、そうだなぁ~って感じの話ですが、
やはり、普段から発酵食品を食べる人は体調不良が少なく「病気になりにくい」ということが研究で明らかになっています。
でも、発酵食品って何を食べればいいの??ってなると思いますので、
発酵食品の種類と食べる量については以下を参考にしてください。
納豆、ヨーグルト、キムチなどを1日に40~50グラムずつ食べ、3週間でお腹の調子が良くなったかを確認します。発酵食品が苦手な場合は、軽く水洗いした生キャベツでもOK。キャベツの葉には天然の乳酸菌が付いています。
ちなみに、50グラムを身近なもので例えると卵Mサイズ1個分ぐらいでしょうか。
納豆は、1パックがだいたい40~50gです。
バランスよく色々な発酵食品を食べましょう!
食物繊維をとる
体調を良くするには、発酵食品と同様に食物繊維も積極的にとりたい食べ物です。
食物繊維をとる量が多い人は、少ない人と比べて次のようなメリットがあります。
・早期死亡率が23%低下
・癌の発症率が17%低下
・炎症性の病気リスクが43%低下
食物繊維を増やすには、まず野菜とフルーツの摂取を増やすのが基本です。なかでもゴボウ、寒天、海藻、キノコ類、オクラ、リンゴなどは、腸内細菌が好きな水溶性の食物繊維を豊富にふくむ優良食材。
もっと手軽に食物繊維をとりたい!
という方は本書でサプリが紹介されています(データの裏付けアリ)ので、気になる方はぜひチェックしてください。
腸を整え体調を改善していくには「発酵食品」と「食物繊維」。
今日から意識するだけでも始めてみてはいかがでしょうか?(^^♪
番外:マインドフルイーティング
本書では「食べ方」としてこのような方法が紹介されています。
ストレス対策の一環でもある「瞑想」を食事に取り入れた方法です。
はじめは「1口に10秒かけて食べる」を意識するだけでもよいそうです。
テレビやスマホを見ながらの食事を止め、口の中に入れた食品や液体を味わう作業だけに集中すれば、それはやはり瞑想と同じ行為になります。
非常にシンプルなトレーニングですが、ACTやメタ認知療法などで実際に不安障害の治療に使われるほど効果は高く、一般に「マインドフルイーティング」と呼ばれています。
つまり、ながら食いを止めて食事に集中する!ということです。
本書では4つのステップを踏んで行うマインドフルイーティングの具体的な手法も紹介されているので、本格的にやってみたい!という方はお試しください。
環境を利用する
どうやら私たち人間は思っている以上に「環境」というものに左右されるようです。
そしてこの「環境」が無意識のうちに私たちの体調に影響を与えているかもしれません。
先ほども述べた通り、「環境」は良くも悪くも健康や体調に影響するものなので、まずは周りの「環境」に意識を向けて、イマ自分がどんな環境にいるかに気づくことが大切です。
そして、その「環境」をうまく利用して体調の改善や実生活に役立てたいものです。
2016年にグーグルで「環境」に関する実験が行われました。
研究チームはお菓子コーナーを作り、そこから近い場所と遠い場所の2か所にドリンクバーを設置して従業員の動きを観察しました。
その結果、お菓子コーナーから近い方のドリンクバーを使った人は遠い方のドリンクバーを使った人に比べて69%もお菓子を食べる量が高かったそうです。
かなり環境に左右されていることがわかります。。。
ドリンクバーが近いだけでお菓子を食べ過ぎ、入り口に野菜があるだけで健康的な食事の量が増え、食器のサイズを変えるだけで食欲が減る。これらの現象は、すべて「環境」が私たちにおよぼす影響力の大きさを物語っています。かくも人類は、「環境」に弱い生き物なのです。
自分で良い「環境」を作ることができれば一番良いのですが、なにせ私は意思が弱いもので、まずは置かれている、今いる「環境」に気づくこと、そしてそれを利用していくことから始めました。
そのうち、自ら良い環境を作ることができればいいなと感じてます。
ストレスとうまく向き合う
リアプレイザル:感情を再評価する
生活をしていると緊張したりイライラしたりすることはあると思います。
体調にはあまりよくないですよね。
そんな、「感情を再評価」することでストレスを対策する方法、「リアプレイザル」をご紹介します。
日常で緊張を感じたら「興奮してきた!」と言い換え、誰かにイライラさせられたら「この人に悪いことがあったのかもしれない」と考え直すように意識してください。多くの研究によれば、2~6週間ほど小さな「リアプレイザル」を積み重ねれば、確実にストレスに強くなって行きます。
このように、自分の感情と行動に距離を置く⇒再評価する⇒落ち着くといった流れで自分の感情を再評価(コントロール)していきます。
ちなみに、単語の意味としては、
・リ(re)=再び
・アプレイザル(appraisal)=評価
という意味です。
補足:
本書によると、「緊張」や「興奮」はどちらも人体反応という点では同じで、その反応を脳が
「やべっ、緊張してきた。。。」や
「楽しいーー!」「ワクワクしてきた!」などと
判断するため「緊張」や「興奮」というものが生まれるそうです。
マインドフルネス瞑想:イマココに気づく
「マインドフルネス」という言葉を耳にされた方は多いと思います。
ストレス対策のひとつで、簡単にいうと「気づき」です。
やり方はシンプル。
私の場合は、背筋を伸ばしてベッドに座り(足の裏を床につける)、目を閉じ、意識を呼吸に向けるだけです。
効果としては、不安、鬱、慢性痛がほぼ確実に減るという研究結果が出ています。
体調を整える、体調が整っている状態を維持するには効果的なわけです。
どれぐらいやるの?
については、「1日に30~40分」とけっこうハードル高めな感じです。
なので、はじめは1分、2分、5分といった感じで少しずつ伸ばしてくのがおすすめです。かく言う私がそうでした。
データによれば、1日に30~40分の瞑想を8週間ほど続ければ薬物治療と同じレベルで不安と鬱をやわらげるのだとか。そのうえ副作用も認められなかったと言いますから、まことに優秀な方法です。
他にも本書では、「タイガータスク」と言われる頭の中で虎をイメージする自己観察の方法なんかも紹介されており、これがけっこう面白いです。
もし気になる方は、本書を読んで試してみてはいかがでしょうか。
運動のすすめ
適度な運動が体調に良い影響を与えることは間違いありませんよね。
本書では運動のすすめとして、手軽に始められるウォーキングが紹介されています。
私もウォーキングをしております。
といっても、平日は通勤がてら、休日はただの散歩になっておりますが(^^♪
歩数でいうと、平日は8000~1万歩、休日は5000歩以上歩いています。
幸運なことに、近所に川が流れている緑道があるので「自然」と触れ合うこともできるので一石二鳥です。
多くの人がウォーキングの力を過小評価していると言います。
(中略)
一般のイメージよりも、ウォーキングは強力なパワーを持っています。イスから立ち上がって数分の散歩をするだけでも、あなたのストレスは激減するのです。
自然とふれあう
自然と触れ合うと、なんとなぁ~く心が落ち着いたり、リラックスできたりした経験はあると思います。
あなたのライフスタイルを崩さない範囲で、可能な限り自然と触れ合う時間を作ってみてください。
本書にも書いておりますが、「炎症」の対策としては一番はじめに試してみるのが良いかと思います。
その結論をひとことで言えば、「自然とのふれ合いにより、確実に人体の副交感神経は活性化する」というものです。副交感神経は気持ちが穏やかなときに働き出す自律神経で、日中にたまった疲れやダメージを回復させる働きを持っています。つまり、自然には人体の疲労を回復する働きを持つわけです。
ちなみに、本書によると「偽物の自然」でもリラックスに効果があることがわかっています。
「偽物の自然」とは
・ネット検索で出てくる自然の画像
・YouTubeなどで聞く自然音(川や海、鳥の声など)、自然の風景や動画
まずは、デジタルでも良いので自然との接触回数を増やして体調の改善に取り組んでいきましょう。
私も本書を読んでから会社で一人になる時(小さな会社の内勤なので、、、)はYouTubeで波の音や鳥のさえずりなどを小さめの音で流しています。
たとえばアムステルダム自由大学の実験では、60人の学生に複雑な数学の問題を解かせて精神的なストレスをあたえた後、半分には緑が豊かな公園の写真を5分だけ見せ、残りには一般的な都市の光景を眺めるように指示。それから全員の自律神経を計測したところ、公園の写真を見た学生は2倍も副交感神経が活性化し、心拍数も有意に低下していました。自然の写真を5分ほど眺めるだけでも、かなりのリラックス効果が得られるようです。
番外:観葉植物
まずは簡単に、観葉植物を置くことのメリットを紹介します。
ー幸福度あがる
ー集中力あがる
ー肌荒れが減る
観葉植物を前にしながら作業をした被験者は幸福度が47%アップし、作業の効率が38%も上がったそうです。これは、観葉植物のおかげで作業中の緊張がやわらいだために起きる現象で、心理学の世界では「注意回復理論」と呼ばれます。
本書では観葉植物の種類としてポトスやドラセナをはじめ、NASAが行った研究をもとにした観葉植物が紹介されていますので気になる方はぜひ、チェックしてみてください。
まとめ :体調不良を治す方法、もしかして原因は「文明病」?
いかがだったでしょうか?
今回は「文明病」が引き起こす体調不良、その原因と対策についてご紹介しました。
原因は2つ「炎症」と「不安」。
特に、今回ご紹介した「炎症」についての対策は3つです。
・腸(食事)と整える
・環境を利用する
・ストレスとうまく付き合う
まずは効果が期待できそうな「自然とふれ合う」ことから始めてみてはいかがでしょうか。
また、本書では「不安」対策についても記載されております。
自分の価値観や内面を知る手がかりになると思うのでぜひ、チェックしてみてください。